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カスタマーマーケティングは、購入済みの顧客に向けて、活用の案内や勉強会、追加サービスの紹介を行う活動です。使い続けてもらうことや、追加購入・知人への紹介につなげます。

カメラを買った人へ、基本操作のガイドを送り、希望者には撮影会を案内する。動く犬を撮りたい人には、実際にカメラを持って試せる機会を用意する。購入後の目的に合わせて、届ける内容を考えます。

架空のカメラ店を例に、利用状況の調べ方、案内の分け方、実施後に確認する数字を順に解説します。

この記事の目次
01

カスタマーマーケティングとは?購入後の顧客への働きかけ

カスタマーマーケティングは、購入済みの顧客に向けて行うマーケティングです。活用の案内、勉強会、利用事例の紹介などを通じ、継続利用や追加購入、紹介につなげます。

カメラを買った直後の人と、撮影を楽しみ始めた人では、必要な案内が変わります。まずは購入者向けの撮影会で、動く犬の撮り方を試す場面です。

説明用の架空場面。購入者向け撮影会で、カメラを使ってみる場面です。「動く犬を撮りたい」という目的に合わせて支援し、購入後の使い方を知ってもらいます。
購入者向け撮影会で、カメラを使ってみる場面です。「動く犬を撮りたい」という目的に合わせて支援し、購入後の使い方を知ってもらいます。 AI生成のイラスト。人物・事業者は架空です。画像を大きく見る ↗(新しいタブで開きます)
02

利用の段階に合わせて、案内を分ける

まだカメラを持っていない人へ選び方を紹介するのが、新規顧客向けの活動です。購入済みの人へ操作ガイドや撮影会を案内するのが、ここで扱うカスタマーマーケティングの例です。

カスタマーサクセスは、顧客が購入の目的を達成するために支援する仕事です。カスタマーマーケティングは、複数の顧客に向けた案内、勉強会、事例、コミュニティなどを通じて関係を育てます。境界は会社によって重なります。部署名を厳密に分けるより、誰が顧客の状況を知っているかが重要です。

営業との違いも、売るか売らないかだけではありません。たとえば既存顧客向け勉強会を企画し、相談が出たときに営業が個別に対応するなら、ひとつの取り組みを複数の役割で支えています。

購入したばかりで基本操作を知りたいAさん、動く犬を撮るとぶれてしまうBさん、遠くの野鳥も撮りたいCさんがいるとします。この3人には、役立つ情報と提案する時期が違います。

購入額だけでなく、撮りたいもの、現在できること、困っている場面を確認します。「初心者」だけでは広すぎるので、「基本操作を覚えたい」「動く被写体を撮りたい」のように、案内へ使える情報にします。

利用の段階に合わせて、案内を分ける
顧客の状態先に届けたいものまだ急がないこと
基本操作を知りたいAさん充電・保存・基本設定のガイド追加機材の案内
犬の写真がぶれるBさん設定の確認と撮影練習高価なレンズへの買い替え
遠い野鳥を撮りたいCさん必要な距離・重さ・予算の相談用途を聞かず商品を指定
03

顧客インタビューで聞く、利用後の変化と困りごと

聞きたいのは、撮りたかったもの、実際に試したこと、まだ難しい場面です。「カメラに満足していますか」だけでは、次にどんな支援が必要か分からないことがあります。

たとえば「犬が走ったときと、止まっているときのどちらでぶれますか」「そのとき、どんな設定を使いましたか」と聞きます。具体的な場面が分かれば、操作ガイドか練習の機会かを選べます。本人の発言と担当者の解釈は分けて記録します。

録音や文字起こしをする場合は、目的、共有する人、保管先を先に説明します。外部サービスへ入力できない情報がある会社もあります。文字起こしは記録を助けますが、話者や数字を誤ることがあるため、公開に使う発言は本人に確認します。

04

使い始めから、その後の撮影を支える案内

カメラ店なら、購入直後の操作案内、目的別の撮影会、撮影した写真の相談会などが考えられます。買った機材でできることを知り、日常で使えるよう支援します。

ただし、連絡回数が多いほどよいわけではありません。顧客が使っていない機能の宣伝を続けても、負担になる場合があります。「前回の課題が解決したか」を確認し、その結果に応じて次の案内を変えます。

継続契約のある商品なら、更新や解約の理由も確認します。単品のカメラ購入では契約の継続率をそのまま使えません。撮影会への参加、購入後の相談、追加購入など、商品の性質に合う指標を選びます。

05

追加契約は、新しい課題があるときに提案する

上位プランへの変更をアップセル、別の商品やサービスの追加をクロスセルと呼びます。言葉は違っても、顧客に新しい必要性があるかを先に確かめる点は同じです。

Cさんが「遠くの野鳥を撮りたい」と相談したら、今のレンズ、撮影する距離、持ち歩ける重さ、予算を確認します。今の機材で試せる方法と、追加機材で変わる点を説明し、必要なら候補を案内します。

提案には、今の契約でできることと、追加が必要なことを並べて示します。すでに利用できる支援を、新しい契約をしなければ受けられないように見せないことが信頼につながります。

06

事例掲載や紹介は、同意と負担を確認してから

顧客の声を記事にする場合は、会社名、担当者名、数値、写真をどこまで公開できるか確認します。社内で話してくれた内容が、そのまま公開の許可になるわけではありません。

紹介をお願いするなら、「知り合いを何社か紹介してください」より、どんな会社のどんな課題に役立つのかを伝えます。ただし、謝礼や特典がある場合は、その条件や表示の扱いを別途確認してください。顧客へ無理な推薦を求めないことが前提です。

公開事例では、商品を褒める言葉だけを並べず、導入前の困りごと、取り組んだこと、得られた結果、残る課題を順に説明します。数値を使うなら期間と対象も示します。

07

購入後の3人へ、目的に合う案内を送る

Aさんには、使い始めに必要な操作を短いガイドで届けます。「保存した写真をどこで見るか」まで確認できると、次の撮影へ進みやすくなります。購入済みの機材でできることを先に説明します。

Bさんには、ぶれた場面と設定を聞き、動く犬を撮る練習会を案内します。参加したかだけでなく、自分で設定を変えて試せたかを確かめます。購入した機材を使えるようになることが、この案内の目的です。

Cさんには、野鳥を撮る場面に合わせて追加レンズを検討します。価格だけでなく、重さ、手持ち機材との適合、今のレンズで足りない点を説明します。買う必要があるかを本人が判断できる情報を渡します。

3人に共通するのは、困りごとを確認してから次の案内を選ぶことです。送ったメールの数に加え、基本操作ができた、練習できた、購入条件が決まった、といった変化も記録します。

撮影した写真や感想を店の事例に使いたい場合は、掲載先と範囲を本人へ確認します。撮影会への参加が、写真や発言を公開してよいという許可になるわけではありません。

08

顧客の利用状況と、継続・追加契約を確認する

最初の案内なら準備が完了した割合、勉強会なら参加後に実践できたか、追加提案なら相談・契約へ進んだかを見ます。メールの開封だけでは、顧客の役に立ったかはわかりません。

既存顧客の契約売上を追うときはNRRとGRRを分けると、追加契約で売上が伸びた裏で解約が増えていないかを確認できます。ただし、施策を受けた顧客の方が継続したとしても、もともと関心の高い人が参加した可能性は残ります。

まずはひとつの顧客群と、ひとつの困りごとを選びましょう。誰に、何を届け、いつ役立ったかを確認する。実施日と顧客の反応を残しておくと、次に必要な案内を判断できます。

QUICK ANSWERS

よくある疑問を、ここで。

使い始める前に、気になるところから。

既存顧客向けのメールを増やせばよい?

回数より、顧客の状況に合っているかを確認します。利用前、つまずいているとき、展開を検討するときでは必要な内容が違います。希望する連絡頻度や停止の案内も整えます。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
紹介を頼むのはいつがよい?

商品を使って目的を達成したかを確認し、本人が無理なく協力できるかを聞いてからです。契約直後や不満が残る状態で、一律に紹介を求めることは避けます。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
既存顧客へのお知らせを全部営業メールにしてよいですか?

利用を始めたばかりの顧客と、十分に使っている顧客では必要な案内が違います。困っている人にはまず使い方の支援を届けます。追加提案は新しい課題が確認できた段階で行い、送付の希望や配信停止も尊重してください。案内件数より、その後に顧客が何をできたかを見ます。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。

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