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PLGは、商品を使って便利さを実感したことが、契約や利用の拡大につながる売り方です。SLGは、営業が相談を受け、機能や導入条件を提案しながら契約を進める売り方です。
業務ソフトで考えてみましょう。自分で登録してタスク管理を試し、チームでも使いたくなって契約する流れがPLGの例です。営業と相談し、社内のシステムとの接続や契約条件を確認してから導入する流れがSLGの例です。両方を組み合わせるサービスもあります。
架空のチーム向けソフトを例に、利用者が自分で進められる範囲と、説明や社内承認が必要な場面を整理します。どちらの売り方を使うか、どの数字で改善を確かめるかまで説明します。
この記事の目次
PLGとSLGの違い:商品体験と営業による導入支援
PLGの場面では、担当者が登録し、データを入れ、役に立つことを体験してから有料化やチーム導入を検討します。SLGの場面では、課題を相談し、必要な機能や運用条件を確認してから導入を決めます。
無料トライアルを用意しただけではPLGとはいえません。登録後に何もできず、営業へ連絡しなければ価値がわからないなら、商品体験だけで前へ進む状態ではないからです。
| 判断する点 | PLGが働きやすい場面 | 営業の支援が必要な場面 |
|---|---|---|
| 使い始め | 一人で登録し試せる | データ移行や社内承認が必要 |
| 価値の理解 | 短い操作で成果を体験できる | 個別の要件を確認しないと判断できない |
| 契約 | 条件がわかり、担当者が決められる | 法務・セキュリティ・購買の調整がある |
アクティベーションとは?最初に便利さを実感する行動
この業務ソフトなら、初回ログインではなく、「自分の作業を登録し、同僚に担当を渡せた」ことが価値の体験かもしれません。このような初期の重要な行動を、アクティベーションと呼ぶことがあります。
ただし、運営側が都合よく決めた操作が本当に価値かは確認が必要です。初回アンケートや利用後の聞き取りで、役に立った場面と困った点を聞きます。設定画面を全部埋めたことが、顧客の成果とは限りません。
試用の案内では、すべての機能を見せるより、最初のひとつの仕事が終わる順番を示します。架空のサンプルデータを用意すれば、機密情報を入れずに使い方を確かめられる場合もあります。
試用中のつまずきを、操作と社内承認に分ける
ボタンが見つからない、用語がわからない、設定が多すぎる、といった問題は商品側の改善候補です。一方、会社の承認が必要、既存システムとの連携を調べたい、といった問題は説明や営業支援が必要かもしれません。
どちらも「トライアルから有料化しなかった」という数字に表れますが、対策は違います。すべてを値引きで解決しようとすると、操作や承認の問題が残ったままになります。
試用をやめた人へ連絡できる範囲なら、どこまでできたか、どこで止まったかを聞きます。返事がない人の理由まで推定で埋めず、わかった範囲を記録します。
個人の試用から、法人の導入支援へつなぐ
ひとりで試した担当者が「部署で使いたい」と考えた段階で営業が支援する方法もあります。PLGとSLGを組み合わせる場合、営業へ渡す条件を決めることが大切です。
たとえば利用人数が増えただけで電話するのではなく、法人導入の相談希望、契約上の質問、管理機能への関心などを確認します。利用状況から営業対象を考えるときも、取得目的や連絡の希望を守ります。
引き継ぎでは、担当者が何を試したか、何を達成したいか、未解決の条件は何かを共有します。同じ説明を最初からやり直すと、商品内で得た体験が営業へつながりません。
無料の範囲は、価値を知るために決める
無料版と有料版の境界を考えるときは、顧客が便利さを確認できるかを先に見ます。最初の仕事すら完了できないほど制限すると、価値を判断する前に離れてしまう場合があります。
一方、無制限に提供すればよいわけでもありません。運用コスト、サポートの負担、有料化が必要になる自然な場面を考えます。何人まで無料、どの機能から有料、といった数字に万能の正解はありません。
価格ページでは、できることだけでなく制限や契約単位を明確にします。月額に見えて実際は年払い、人数が増えると追加費用、といった条件を読み取れることが、購入後の行き違いを減らします。
登録・初回利用・継続・有料化を測る
PLGなら登録、最初の価値の体験、継続利用、有料化、利用拡大を分けます。SLGなら相談、商談、提案、契約、導入後の利用を見ます。両方を使うなら、同じ顧客を二重に成果として数えないようにします。
無料登録が多くても、実際に使う人がいなければ成長の根拠は弱いままです。逆に商談数が少なくても、対象に合った契約が増えている場合があります。自社の契約単価や導入期間を無視して、他社の割合と比べないでください。
操作で止まった人と、社内承認で止まった人への対応
プロジェクト管理ツールの架空例で考えます。Aさんは登録したものの、最初のプロジェクトを作る場所がわからず止まりました。Bさんは自分で使えましたが、同僚の招待が会社のルールでできません。どちらも共同利用へ進んでいませんが、理由はまったく違います。
Aさんには、最初の画面の案内や、試せるサンプルが役立つ可能性があります。営業との30分の面談を必須にすると、簡単に試したい人には負担になるでしょう。まず一人で価値を体験できるよう、操作上のつまずきを直します。
Bさんには、管理者の権限、社内での利用条件、データの扱いなどの説明が必要です。操作をわかりやすくするだけでは社内の承認を進められません。この段階で担当者が相談を受け、法人向けの条件を説明するなら、製品の体験と営業支援が補い合います。
そこで計測も『無料登録した人数』だけで終わらせません。プロジェクト作成、同僚の参加、実際の共同作業、継続利用を別々に見ます。先へ進めない理由を聞き、操作の問題なのか、導入判断の問題なのかを分けて記録します。
今回の例なら、Aさんには操作の案内、Bさんには法人導入の相談窓口を用意します。無料の範囲を広げるだけで解決しない場合もありますし、すべての利用者へ営業を付ける必要もありません。顧客が選べる進み方を設計してください。
自社の売り方を決めるための確認順
まず、顧客が一人で価値を体験できるかを確認します。次に、契約を決める人と使う人が同じか、導入に調整が必要か、支援にかかる費用を回収できるかを調べます。
一人で試せて価値が伝わるなら、商品内の案内を磨く余地があります。社内調整が大きいなら、試用に加えて提案資料や相談経路を整えます。試用者が止まった場所と理由を記録し、商品内の案内と営業の支援を組み合わせてください。
よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
無料プランがあればPLG?
それだけでは決まりません。使うことで価値を理解でき、継続や契約へ進める仕組みがあるかが重要です。無料登録だけ増えて使われない場合は、初期体験を確認します。
PLGとSLGは同時に使える?
使えます。個人が試し、部署で導入する段階で営業が契約や社内調整を支援する形もあります。利用者の希望と、営業へ引き継ぐ条件を決めてください。
無料トライアルの期間は何日が正解ですか?
全社共通の正解はありません。今回の例なら、作業を登録し、同僚へ渡して便利さを確認するまでに何日必要かを見ます。毎日使うソフトと月末だけ使うソフトでは違います。試用中に価値を確かめられるか、導入の社内調整に時間が必要かを調べてから期間を決めます。
出典と、この記事について
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