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長い資料をAIに入れたら「上限を超えています」。料金表を見ると「100万トークンあたり」と書いてある。普段は文字数で考えているのに、急に別の単位が出てくると、どれくらい使えるのか分かりませんよね。
トークンは、AIが文章を扱うときの小さなまとまりです。文章を積み木に分けるところを想像してください。一文字の積み木もあれば、何文字かが一つになった積み木もあります。同じ文章でも、分け方が違えば積み木の個数は変わります。
ですから、文字数だけを見て「あと何円」「あと何回質問できる」とは決められません。この記事では、実際に同じ日本語を二つの方式で数えた結果を見ながら、資料の長さ、APIの料金、チャットの利用回数を混同せず確認できるようにします。計算が苦手でも、最初の比較から読めます。
この記事の目次
トークンは、文章を小さく分けた単位
「今日は会議です。」を、人は8文字の文として読めます。AIへ渡す際は、その文章を処理しやすい部分へ分けて番号にします。この分割を行う仕組みがトークナイザーです。どこで区切るかは方式によって異なります。
英語では一つの単語の一部がトークンになることがあり、日本語も一文字とは限りません。記号、全角・半角、固有名詞、数字の並びも結果に影響します。「日本語1文字は必ず何トークン」という換算は、正確な請求や上限の確認には使えません。
同じ日本語を2方式で数えた結果
PROBEFOLIOで2026年9月14日に、公開ライブラリtiktoken 0.14.0のcl100k_baseとo200k_baseを使って計測しました。これは分割方式の比較であり、現行の全モデルがこのどちらかを使うという意味ではありません。特に製品名だけから方式を決めつけないでください。
下表の「今日は会議です。」は8文字ですが、結果は8と5に分かれました。さらに「AI」と全角の「AI」はどちらも2文字でもトークン数が異なります。見た目が似た入力でも、同じ量として扱われるとは限らないことが分かります。
同じ「今日は会議です。」でも、数え方で変わる
- cl100k_baseという分割方式
同じ8文字の文章を、この方式で数えた結果。
- o200k_baseという分割方式
文章を短くしたのではなく、分割方式を替えた結果。
棒の長さが違うのは、伝えた内容が違うからではありません。「今日は会議です。」という同じ文章でも、処理する方式によって8個または5個として数えられた、という比較です。方式名を暗記する必要はありません。
使うモデルの方式や料金の条件が違えば、この数をそのまま当てはめることもできません。長い資料を入れる前やAPI費用を見積もるときは、対象モデルの数え方で確認します。月額サービスで質問できる残り回数は、さらに別の表示を見てください。
| 入力 | 文字数 | cl100k_base | o200k_base |
|---|---|---|---|
| 今日は会議です。 | 8 | 8 | 5 |
| 会議は14時からです。議事録を3行に要約してください。 | 27 | 24 | 19 |
| AI | 2 | 1 | 1 |
| AI | 2 | 4 | 3 |
| PROBEFOLIO | 10 | 5 | 5 |
長い資料では、返答するための余白も必要
AIが一度に扱える枠は、一般にコンテキストウィンドウと呼ばれます。そこには利用者の文章だけでなく、会話の履歴、システム側の指示、参照資料、返答に必要な部分などが関わります。製品側で省略や要約が入る場合もあります。
例として全体8,000、指示と履歴1,000、資料5,000、予定する出力1,500なら、合計7,500です。計算上の余りは500になります。ただし、この数字は仕組みを考えるための架空の設計例で、特定サービスの利用可能枠ではありません。
見えている本文だけを数えて「まだ入るはず」と考えると、添付ファイルの展開や道具の結果を見落とします。実際の上限は対象モデルの仕様とサービスのエラー表示で確かめ、長い場合は資料を分けるか、必要な章へ絞ります。
API料金は、入力と出力を分けて計算する
APIは、ソフトウェアからAIを呼び出す窓口です。従量課金では、入力と出力に異なる単価が設定される場合があります。キャッシュ、つまり再利用される入力に別単価がある場合もあります。画面の月額プランと同じ料金体系だとは限りません。
仮に100万トークン当たり入力100円・出力400円、1回の入力2,000・出力500なら、入力0.2円と出力0.2円で合計0.4円です。これは計算例の架空単価です。実際には税、通貨換算、道具の利用、推論用トークン等の扱いを対象サービスで確認します。
回数を増やすときは、この1回の料金だけでなく、再試行と長くなった会話も含めて予算を見ます。入力の削減ばかりを優先し、必要な根拠まで消して回答をやり直すと、かえって作業が増えることもあります。
この数え方をAIアプリの設計へつなげたい人には、トークンとプロンプトの組み立てを扱う専門書も候補です。今日の料金を知るだけなら本文と公式料金表で足ります。入力をどう作ればよいかまで学びたい場合に選んでください。
「利用枠が足りない」を3つに分ける
一度の入力が長すぎる、一定時間の利用回数を使い切った、APIの利用予算に達した。この三つは対処が異なります。エラーを見ずに文章を短くしても、回数制限なら解決しません。
利用画面では、リセット時刻や残り利用量が表示されているかを確認します。APIなら、エラー内容、利用記録、請求上限を見ます。追加購入を考えるのは、何の上限に当たったか分かった後です。
| 起きていること | まず見る場所 | 対処の候補 |
|---|---|---|
| 長い資料だけ送れない | 入力・出力の上限 | 必要な章を分ける |
| 短い質問も送れない | 回数・時間・混雑の表示 | リセット時刻を確認 |
| APIだけ止まった | エラーと利用予算 | 上限・認証・対象モデルを確認 |
| 料金が予想を超えた | 入力・出力・再試行の内訳 | 履歴や不要な往復を減らす |
自分の入力を数え、直す場所を一つ決める
再現用CSVには、今回の入力文と両方式の結果を保存しています。自分で調べる場合は、機密情報を公開の計測サイトへ貼る前に、ローカルの計測方法が使えるかを確かめましょう。なお、トークナイザーだけの数と、APIで報告される会話全体の使用量は一致しないことがあります。
長い会話の整理はコンテキストウィンドウの解説へ。分担してAIを動かすときの費用はサブエージェントのトークン消費で、増えやすい箇所を確認できます。
よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
1トークンは日本語何文字ですか?
固定の文字数ではありません。分割方式と文章の内容で変わるため、正確に知りたい場合は対象モデルに合う計測方法を使います。
トークン数を減らせば利用回数も増えますか?
サービスの制限方法によります。トークン量、メッセージ回数、一定時間の利用量は同じ指標ではありません。
この表でGPT-6の料金を計算できますか?
この表は分割方式の実測比較です。GPT-6の実請求を示すものではありません。対象モデルの公式料金と実際の使用量を確認してください。
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