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リテールメディアは、小売店の顧客・購買データや広告枠を使う広告の仕組みです。コマースメディアは、こうした小売の広告に加え、旅行などの取引データを使う広告も含む、より広い呼び方です。

たとえば、家電量販店のアプリで充電器の広告を出すのはリテールメディアの例です。小売店の購買データをもとに、外部の動画サイトへ広告を出す場合も含まれます。掲載する場所、使うデータ、購入の測り方をセットで確認します。

家電メーカーが広告を出す架空の例で、オンサイト・オフサイトの違いと、広告費に対する売上の読み方を解説します。用語の範囲は提供事業者によって異なるため、契約する広告商品の条件も確認します。

この記事の目次
01

コマースメディアとリテールメディアの関係

リテールは小売、コマースは商取引を意味します。リテールメディアでは、小売店が持つ会員・購買情報や広告枠を使います。コマースメディアは、小売に加えて旅行・サービスなどの取引に関わる広告も扱う、広い概念として使われます。

小売のアプリ内に出る広告も、小売のデータを使って外部へ配信する広告も、リテールメディアに含めて説明される場合があります。リテールだから店の中だけ、と決めつけないようにします。

コマースメディアは、さらに旅行やサービスの取引などを含む広い接点へ使われることがあります。ただし、契約する商品名だけでは範囲がわからないので、データの取得元、配信先、測定方法を確認します。

コマースメディアとリテールメディアの関係
確認する軸広告主が聞きたいこと
データ購入、閲覧、会員情報何を根拠に対象を選ぶか
配信先小売サイト、外部サイト、店舗どこにどう表示されるか
成果クリック、購入、売上どの期間・商品を数えるか
02

オンサイト広告:小売サイトやアプリ内で届ける

架空の家電メーカーが、小売サイトで自社の掃除機を広告に出すとします。商品を探している人へ表示できるため、購入に近い場面で比較されます。

ただし、広告を出せば商品ページの弱さが解消するわけではありません。写真、仕様、在庫、配送、返品条件、価格などが判断に関わります。広告費を増やす前に、購入先で迷わず確認できるかを見ます。

広告と自然な検索結果を区別できる表示も確認します。どの商品を広告として出せるか、出品や在庫の条件は媒体によって異なります。実際の出稿条件を媒体の案内で確かめてください。

03

オフサイト広告:外部サイトや動画で届ける

小売の情報を使って、外部サイトや動画へ広告を出す方式もあります。店へ来る前の顧客に届く可能性がある一方、どのデータが使われ、誰へ配信できるかはサービスごとに違います。

外部で広告を見た人が、後日店で買う場合もあります。このとき「広告経由の売上」とするルールには、広告を見てから何日まで数えるか、クリックが必要か、購入者をどう照合するかが関わります。

同じ売上額でも条件が違えば比較できません。媒体Aはクリック後7日、媒体Bは表示後30日を含む、といった違いがあれば、数字だけで優劣を決めないようにします。この期間は例であり、特定媒体の現行仕様ではありません。

04

ROASの計算方法と、利益・追加売上との違い

ROASは、広告費に対する広告経由売上の割合です。広告費10万円、集計された売上50万円なら500%です。ただし、売上なので原価や手数料を引いた利益とは違います。

また、もともと買うつもりだった人が広告をクリックした場合もあります。広告がなくても起きた購入と、広告によって増えた購入を分けるには、追加効果の検証が必要です。

商品単位で見れば利益率や返品も違います。ROASだけを目標にすると、すでに売れやすい商品へ予算が偏ることもあります。新規顧客を増やしたいのか、利益を増やしたいのかを先に決めます。

05

媒体が使う「新規顧客」の定義を確認する

新規顧客が、その小売で初めて買った人なのか、そのブランドを一定期間買っていない人なのかで意味が変わります。「新規」のラベルだけで、自社が初めて獲得した顧客と考えないでください。

確認するのは、対象期間、対象ブランド・商品、照合できる購入の範囲です。匿名の来店や別の店舗の購入など、含められない行動もあります。

顧客単位の情報を広告主が自由に持ち出せるとも限りません。受け取れるレポートの粒度、集計条件、データの利用範囲を、契約前に確認します。

06

出稿前に、目的と比較条件を書いておく

架空の掃除機の例なら「新商品を知らない顧客へ届ける」「商品を比較している人の購入を助ける」では、配信や評価が変わります。対象商品、期間、在庫、予算、測る成果を先に整理します。

広告の提案を受けたら、配信先、料金の発生条件、成果の計測期間、キャンセルや返品の扱い、レポートでわからない範囲を確認します。売上の見込みを受け取る場合は、実績なのか予測なのかも分けます。

社内説明では、媒体の紹介資料をそのまま貼るより、目的、顧客、費用、評価条件を自社の言葉でまとめます。資料をきれいにする前に、比較する数字の定義をそろえることが先です。

07

広告の提案書で、同じ数字に見える条件を確かめる

二つの媒体から『ROAS500%』という提案を受けたとします。同じ数字でも、購入が広告のクリック後に起きた場合だけ数えるのか、広告を見た後の購入も含むのかで対象が変わります。成果として数える期間や、返品を除くかどうかも確認します。

たとえばA媒体はクリック後7日、B媒体は表示後も含む30日という条件なら、そのまま横に並べて優劣を決められません。これは違いを説明する架空例です。実際の媒体の設定を確認し、表には数字と一緒に計測条件を記録します。

商品の利益も無視できません。売上50万円に対し広告費10万円ならROAS500%ですが、粗利益がいくら残るかは原価などによります。すでに買うつもりだった顧客へ広告が出た場合もあるため、広告経由売上の全額が追加の売上とは限りません。

新しい顧客を増やしたいなら、『新規』の意味を先に尋ねます。その店舗で初めて買う人なのか、そのブランドを一定期間買っていない人なのか、計測できる範囲で違います。自社全体の新規顧客と同じとは限りません。

提案を比較するときは、配信場所、対象者、成果の数え方、費用、除外できる条件、取得できる報告を並べます。名称が新しいから選ぶのではなく、自社が知りたい判断に必要なデータが得られるかを見ます。条件がそろわない部分は無理に順位を付けず、追加確認する項目として残しましょう。

08

配分の数字と、追加の効果を分けて判断する

どの広告へ成果を割り当てるかはアトリビューション、長期の広告費と売上の関係を見る方法はMMMで扱います。目的によって使う方法は違います。

最初はひとつの商品群で、条件をそろえて結果を見ます。在庫切れや価格変更があった日は記録し、広告だけで説明しないようにします。

提案を受け取ったら、配信する相手、掲載場所、広告内容、成果の集計条件を一覧にします。不明な項目を媒体へ確認してから、出稿する商品と予算を検討しましょう。

QUICK ANSWERS

よくある疑問を、ここで。

使い始める前に、気になるところから。

リテールメディアは店舗内の広告だけ?

小売サイト内だけでなく、小売のデータを使った外部配信などを含む場合があります。サービスごとに定義や提供範囲が違うため、データと配信先を分けて確認します。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
新規顧客と表示されたら自社に初めての人?

そうとは限りません。媒体やブランド、対象期間によって新規の定義が違います。過去の購入をどこまで照合できるかも確認してください。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
媒体の管理画面と自社の受注数が違ったらどうしますか?

広告を見てから何日以内の購入を数えるか、クリック以外の接触を含むか、返品や重複をどう扱うかを確かめます。媒体側で把握できる店舗や顧客の範囲も異なります。数字を一致させるために条件を変えるのではなく、何を数えているかを並べてから比較してください。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。

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