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残業や今の働き方を変えたい。でも、転職すると年収が下がる。どこまでなら受け入れられるのか、求人の年収だけを眺めていても決めにくいですよね。まずは「何%まで」ではなく、毎月必要なお金を新しい収入で払えるかを確認してください。

年収の減少が同じでも、家賃、家族の支出、返済、賞与の割合で暮らしへの影響は違います。ここでは生活費から下限を考える計算例と、年収以外に比べる条件を説明します。金額は説明用の仮定で、特定の年収から手取りを予測するものではありません。

この記事の目次
01

「年収の何%」より、毎月残る金額を見る

年収が10%下がるまでなら大丈夫、といった数字だけでは、自分の生活が成り立つか分かりません。収入が同じでも、家賃や返済が違えば、動かせる金額は変わります。毎月の支出と、確実に受け取れる収入を並べてください。

求人の年収は通常、税金や社会保険料が引かれる前の金額です。現在の給与明細の手取りと、求人の額面年収をそのまま比較しないでください。転職先の提示条件について、月額、賞与、手当、固定残業代を分けて確認します。

手取りの見込みは、扶養や社会保険、税金などによって変わります。現在の月の手取りが30万円だから、年収が同じ割合で下がれば手取りも同じ割合で下がる、とは限りません。まだ分からない金額は「未確認」と残し、判断の直前に条件を揃えます。

まず普段の給与で、家賃、食費、光熱費、通信費、返済などを払えるか確認します。賞与が出なければ生活費が不足する計算なら、賞与の条件が変わったときの備えも必要です。説明用の想定額を、自分の契約条件が保証する収入だと扱わないでください。

02

手取り30万円から26万円になる場合の計算例

以下は、税金を計算せず、月の手取りを30万円と26万円と仮定した比較です。生活費を22万円、年払いの費用に毎月1万5,000円、続けたい積立を2万円とします。この三つを合計すると、必要な金額は毎月25万5,000円です。

現在は4万5,000円、新しい仕事では5,000円が残る計算です。新しい仕事でも表の支出は払えますが、急な出費や想定より高い光熱費へ回せる余裕は小さくなります。「赤字ではない」と「無理なく続けられる」は、別に考えたいところです。

積立は自由に減らせるお金とも限りません。近いうちの学費や車検など、使う予定があるものは必要額として残します。老後や将来の目標の積立を減らすなら、その影響も見ます。数字を合わせるために、必要な支出を抜かないようにしてください。

直近の数か月の支出だけでは、更新料、保険、税金、帰省などの年単位の費用が見えないことがあります。年払いの合計を12で割り、月の表へ入れます。すでに生活費へ含めた費用を、もう一度足さないことにも注意しましょう。

許容できる金額を、生活から考える

  1. 必要な支出

    毎月の生活費・返済を書き出す

  2. 年払いと積立

    月割りと継続したい額を加える

  3. 新しい手取り

    条件を確認した見込みと比べる

  4. 余裕と変動

    急な出費や収入の変動にも備える

年収の減額率に先に合わせず、暮らしを続けられる条件を確認します。

手取りの例は、特定の額面年収から計算したものではありません。

未確認の賞与や昇給を、毎月の支出を払う前提にしません。

月の支出を揃えた比較例:実際の給与や家計ではありません
項目現在の仮定転職後の仮定
月の手取り30万円26万円
生活費・返済など22万円22万円
年払いの月割り1.5万円1.5万円
続けたい積立2万円2万円
差額4.5万円0.5万円
03

初年度の出費と、翌年以降の収入を分ける

転職の年には、引っ越し、通勤用品、前の職場と新しい職場の給与日のずれなど、一時的な負担が出ることがあります。毎月の表に無理に混ぜず、いつ、いくら必要になるかを別に記録してください。

たとえば引っ越しに30万円必要なら、貯金がその分減ります。月の収支が5,000円の黒字でも、引っ越し費用をすぐ取り戻せるわけではありません。貯金を使った後に、生活の予備費がどれだけ残るかも確認します。

入社祝い金や初年度の特別手当が年収に含まれる場合は、翌年も続く収入と分けます。逆に、初年度は賞与の在籍期間が短くて少ないこともあります。賞与の支給条件、評価の対象期間、支給日を採用担当へ聞いてください。

提示された年収がモデル年収なのか、自分の採用条件なのかも重要です。「頑張れば翌年には戻る」という期待を、契約上の昇給だと扱わないでください。まず現在の条件で続けられるかを見て、昇給の制度や評価の時期は別に確認します。

04

下がる年収と引き換えに、何が変わるかを確かめる

収入だけでなく、残業、通勤、休日、仕事内容、健康への負担も選ぶ条件になります。ただ「落ち着いた会社だから残業も減るはず」と想像だけで決めると、収入が下がっても働き方が変わらない場合があります。

残業を減らしたいなら、配属先の実績、繁忙期、休日の対応、目標の決め方を確認します。在宅勤務を希望するなら、利用できる日数、試用期間の扱い、出社が必要になる条件を聞いてください。制度があることと、自分の担当で使えることを分けます。

通勤が短くなるなら、毎日の移動時間や交通費の負担を比べられます。交通費の支給範囲が変わるなら、自己負担も月の支出へ入れます。自由な時間が増えることは価値がありますが、それだけで家計の不足が埋まるわけではありません。

マイジョブ・カードの補助シートには、仕事の価値観や、両立する必要がある条件を整理する項目があります。収入、家族の時間、専門性、働く場所などから、今回は何を変えたいかと、何を守りたいかを書き出す入口にできます。

受け入れる前に、変わる条件の根拠を揃える
変えたいこと確認する内容自分の下限の例
残業を減らす配属先の実績・繁忙期・休日対応家族の予定と両立できる時間
通勤を短くする勤務地・異動の範囲・交通費無理なく通える範囲
仕事を変える担当・権限・育成・目標避けたい作業と学びたい仕事
収入を維持する月額・賞与・手当・固定残業代必要な支出と予備費
05

書面の条件を確認して、譲れる範囲を決める

求人に書かれた幅のある年収だけでは、自分が受け取る給与は決まりません。採用条件の月額、基本給、手当、固定残業代、賞与を、書面で確認します。厚生労働省も、求人と採用時の労働条件を確認するよう案内しています。

固定残業代が含まれる場合は、それを除く基本給、対応する時間と金額、超えた分の割増賃金の扱いを確認します。月額が近くても、その内訳が違えば働き方と収入の比較は変わります。実際の残業がどうなるかも、別の質問として残してください。

条件が揃ったら、「必要な支出を払える」「予備費を残せる」「変えたい働き方の根拠がある」の三つを見ます。どれかが分からないなら、回答を得てから判断します。内定の回答期限が迫っている場合は、確認中の項目と必要な時間を採用担当へ相談してください。

許容範囲は、今の自分の家計と目的に合う金額です。周囲が受け入れた減額率を、自分にも当てはめる必要はありません。条件が合わなければ、別の求人や社内での担当変更も比較し、今見えている一社だけで選択肢を決めないようにしましょう。

  • 額面年収と月の手取りを混ぜずに比較した
  • 年払いと必要な積立を入れた
  • 初年度だけの収入・支出を分けた
  • 月額と固定残業代、賞与の条件を確認した
  • 変えたい働き方が実現する根拠を聞いた
  • 未確認の項目を残したまま承諾していない
QUICK ANSWERS

よくある疑問を、ここで。

使い始める前に、気になるところから。

転職で年収が10%下がるのは許容範囲ですか?

減額率だけでは決められません。毎月必要な支出、年払い、積立と、条件を確認した月の手取りを比べます。予備費や一時的な転職費用も含め、自分の生活と目的に合うか判断してください。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
賞与が出れば赤字を埋められる場合は?

賞与の支給条件と保証の有無を確認してください。未確認の賞与に毎月の生活費を頼ると、支給額が変わったときに不足します。普段の給与で払える支出と、年単位の費用を分けて比べます。

残業が減るなら年収が下がってもよいですか?

収入以外の条件も選ぶ材料になります。ただし、配属先の残業や繁忙期、休日対応などを確認し、働き方が変わる根拠を揃えます。その上で家計を維持できるかを判断してください。

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