この記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。Amazonのアソシエイトとして、PROBEFOLIOは適格販売により収入を得ています。
工数の見積もりは、仕事を終えるために必要な作業と、その延べ時間を見込むことです。「いつ終わるか」という期間とは分けて考えます。3時間の仕事でも、一日に使える時間が1時間なら、今日中に終わるとは限りません。
初めての仕事で時間が読めないときは、勘で一つの数字を決めるより、完成の条件、作業の内訳、まだ分からない部分を並べます。架空の担当者・圭さんが顧客データ20件を整理する例で、上司へ説明できる見積もりを作ります。
この記事の目次
最初に「何ができれば完了か」をそろえる
依頼が「データをきれいにしておいて」だけでは、何を数えるか決まりません。圭さんは、対象の20件、そろえる項目、確認する人、提出形式を確認します。重複の削除や元データの訂正まで含むのかも、見積もる前に決めます。
未確認の条件があっても、すべてが分かるまで返答を止める必要はありません。「現時点では項目整理までを対象にします。重複の統合は別途確認が必要です」と範囲を区切り、条件付きの見込みとして出せます。確定した約束と暫定値は、同じ扱いにしないでください。
完成から逆算して、作業を小さく分ける
入力する時間だけを見積もると、資料を探す時間や確認、手直しが抜けます。準備、作業、確認、修正、提出へ分け、担当する人も書きます。IPAが公開する見積りの基礎資料でも、作業を積み上げる方法が説明されています。古いアーカイブ資料のため、特定製品の最新の生産性を示す根拠ではありません。
圭さんの例では、最初に元データと完成例を確認し、入力後に顧客IDと項目を照合します。上司の確認も必要なら、その人が行う作業と、返答を待つ時間を分けます。待っているだけの時間を、自分が作業し続ける工数へ混ぜないようにします。

| 作業 | 仮の時間 | 前提 |
|---|---|---|
| 準備・形式の確認 | 20分 | 元データと完成例を使える |
| 20件の項目整理 | 100分 | 一件5分と仮置き。試行で確認する |
| 入力後の照合 | 30分 | 対象IDと項目を確認する |
| 手直し・提出 | 30分 | 小さな修正の範囲。増えれば見直す |
| 合計 | 180分=3時間 | 担当者一人の延べ作業時間 |
初めての作業は、少量で時間と難しさを確かめる
過去の同条件の記録がなければ、許可された範囲で数件を試します。圭さんは3件を処理し、かかった時間と、止まった箇所を記録します。3件という数は例であり、どんな仕事にも十分なサンプル数という意味ではありません。
簡単なデータだけを試すと、全体を短く見積もることがあります。項目の欠けや例外を含むデータがあるか確認し、まだ試していない条件を残します。一件5分という仮置きが合わなければ、その根拠を更新します。試行自体にも時間が必要なので、調査として行う範囲を先に相談します。

読めない部分は、幅と条件をセットで示す
不明点を隠して「必ず3時間」と答えるより、どの条件ならその範囲に収まるかを説明します。「形式がそろっていれば3時間程度、欠けた項目の照会が必要な場合は、調査後に見直します」のように、時間を増やす理由を明らかにします。
何となく大きな余裕を足すのではなく、未確定の作業、起きた場合の影響、確認する時点を分けます。上司が一つの数字を必要としているなら、計画に使う暫定値と、その見直し条件を一緒に合意します。根拠のない精密な小数より、条件が伝わることが大切です。
工数から完了日を出すときは、使える時間を確認する
3時間の作業があり、一日に使える時間が2時間なら、作業を置く日が少なくとも二日にまたがります。ただし、二日目に必ず完成するという意味ではありません。元データの到着、他の仕事、確認者の予定によって変わります。
AtlassianのCapacity Planningは、会議や定常業務なども含めて使える時間を考える手順です。圭さんも、勤務時間のすべてを入力作業へ割り当てず、既存の予定と確認の時点を見ます。複数人なら単純に人数で割らず、分担できる作業と順番にしか進められない作業を確認します。

上司には、見込み・内訳・未確認・次の確認時点を伝える
上司が知りたいのは数字だけでなく、予定に置いてよいか、何を決めれば進むかです。先に現時点の見込みを示し、その後に内訳と未確認の条件を添えます。急ぎの場合も、分からないことを分かったように約束しないようにします。
依頼の量と納期が合わないなら、対象を減らす、提出を分ける、期限を変えるなどの判断を求めます。見積もりを短く書き換えるだけでは、必要な仕事は減りません。
条件が変わったら、差分を伝えて見直す
途中で追加の項目が増えた、元データの形式が違った、確認者が不在になった場合は、当初の条件との差を示します。自分の見積もりが外れたことを隠して残業で埋めるより、分かった時点で影響を知らせたほうが、範囲や期限を調整できます。
見直しの記録には、元の前提、判明した事実、追加作業、次の見込みを残します。何度も同じ作業をするなら、完了後の実績と差の理由を記録して、次回に使います。人の能力を決めつける比較ではなく、条件の似た仕事を見積もる材料にします。

教材を使うなら、今の仕事の一工程へ当てはめる
まずこの記事の内訳表で、今の作業を分けてみてください。仕事の順序を組み立てる学習が必要なら段取りの本、上司への見込みや相談を整えたいなら報告・相談の本を補助にできます。教材は見積もり時間の正解を与えるものではありません。
一冊読み終えるまで見積もりを待つ必要はありません。完成の条件と未確認の箇所を一つずつ整理し、現場の実績を増やすことが、次の仕事で使える根拠になります。
今日の一手は、作業と待ち時間を分けて書く
依頼を一つ選び、完成条件、準備、実作業、確認、提出を書きます。時間の根拠がない欄には「未確認」と残し、試す範囲と次の報告時点を上司へ相談してください。
よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
人時と時間はどう違いますか?
人時は、人の作業時間を合計する単位です。二人がそれぞれ2時間作業すれば4人時ですが、同時に作業できるなら経過時間は2時間の場合があります。分担や確認の待ち時間も確かめます。
経験がなく、見積もれません。
完成条件と作業を分け、条件の近い実績を探すか、許可された少量の試行を行います。未確認の部分を隠さず、暫定の見込みと確認する時点を伝えます。
見積もりより時間がかかりそうです。
差が分かった時点で、元の条件と変わった部分、残る作業、期限への影響を知らせます。必要なら範囲・担当・期限の調整を頼みます。
この記事を共有する
商品情報の提供:Supported by Rakuten Developers
出典と、この記事について
公式資料や、記事で参照した発表・報道をまとめています。仕様や料金は、利用する前に最新の案内をご確認ください。
確認した内容と条件は本文に記載しています。結果や使い勝手は、資料や環境によって異なります。編集方針を読む




ぜひコメントください