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個人アプリ開発が儲からない一番の理由は、ダウンロードされても課金されないことです。無料で用が足りたり、広告だけに頼ったりすると、利用者が増えても収入は伸びません。
一方で、手数料を引いた月5万円は、月額500円のサブスクなら約118人の課金で届きます。ヒット作でなくても、困りごとがはっきりした少人数に選ばれれば届く数字です。
この記事では、2026年9月24日に確認したAppleとGoogleの公式情報をもとに、手数料、必要な人数の計算、課金の設計、Webで売る道を説明します。計算は消費税・為替・無料体験を入れない概算です。
この記事の目次
結論:ヒットを待つより、少人数に毎月払ってもらう設計にする
アプリの収入は「課金する人数×1人あたりの手取り」で決まります。ダウンロード数が多くても、課金する人がいなければ収入にはなりません。
儲からない原因は、次の3つのどれかにあることが多いです。
- 課金する理由が弱い:無料の範囲で用が足りてしまう。
- 誰の困りごとか決まっていない:機能を足すほど、誰向けのアプリかがぼやける。
- 見つけてもらう手段がない:ストアに出しただけで、探している人に届いていない。
逆に、困りごとがはっきりした少人数に毎月払ってもらえれば、月額500円・約118人で月5万円の手取りになります。
手数料と登録料:日本のApp Storeは2025年12月から10%+決済5%
日本のApp Storeは、2025年12月に手数料が変わりました。Appleの発表では、Small Business Programの参加者を含むほとんどの開発者は10%で、Appleのアプリ内課金を使う場合は決済処理の手数料5%が別にかかります。
Google Playは、15%ティアに登録すると、年間収益100万ドルまでの手数料が15%です。ヘルプには日本だけの記載はなく、地域別の記載がない市場の条件として書かれています。
つまり、小規模な開発者がストアの決済を使うと、どちらも手数料は合わせて15%ほどです。表「ストアの手数料と登録料」にまとめました。
| ストア | 小規模な開発者の手数料 | 登録料 |
|---|---|---|
| App Store(日本) | 10%。Appleのアプリ内課金を使うと決済5%が別 | 年99米ドル(現地通貨で表示) |
| Google Play | 15%ティアで年間収益100万ドルまで15% | 1回25米ドル |
月5万円の手取りに必要な課金ユーザー数を計算する
手取りは「価格×(1−手数料の率)×課金する人数」で計算します。表「月5万円の手取りに必要な課金ユーザー数」は、手数料を15%として計算した例です。
買い切りは毎月新しい購入者が必要ですが、サブスクは続けてくれる人が積み上がります。解約が少ないほど、毎月増やす人数は少なくて済みます。
無料の利用者のうち課金する人の割合を仮に2%とすると、118人の課金には約5,900人の利用者が必要です(説明用の仮定)。この人数に届く見込みがあるかで、価格と機能を考え直します。
| 価格の設定 | 1人あたりの手取り | 必要な人数 |
|---|---|---|
| 月額300円のサブスク | 255円 | 約197人(毎月) |
| 月額500円のサブスク | 425円 | 約118人(毎月) |
| 年額3,600円のサブスク | 3,060円 | 約197人(年間。月あたり5万円) |
| 買い切り600円 | 510円 | 毎月約99人の新しい購入 |
課金の設計:無料で価値を体験でき、続けるほど必要な部分に課金する
課金するのは、使い続ける人ほど価値が大きい部分です。最初から全部を有料にすると試してもらえず、全部を無料にすると払う理由がなくなります。
- 無料で価値を体験できる:最初の1回で「便利だ」と分かる範囲は無料にする。
- 使うほど必要になる部分に課金する:保存できる件数、書き出し、複数の端末、履歴など。
- 価格は困りごとの大きさで決める:その機能で、どれだけ時間やお金が浮くかで考える。
迷ったら、同じ困りごとを持つ人に「いくらなら払うか」を聞いてみます。困りごとの見つけ方は個人開発で作りたいものがない人へでまとめています。
- 無料で試せる範囲と、有料にする範囲を分けた
- 有料の部分が「使うほど必要になる機能」になっている
- 同じ困りごとを持つ人に、払ってよい金額を聞いた
アプリではなく、Webの小さな有料サービスにする道もある
ストアの審査や手数料が合わないときは、ブラウザで使うWebサービスにして、自分のサイトで売る方法もあります。小さな困りごとに絞って月額で提供するWebサービスは「マイクロSaaS」とも呼ばれます。
Webなら、独自のドメインで紹介ページを作り、検索から見つけてもらえます。その代わり、決済の手配や販売者の表示など、自分で用意することが増えます。
ドメインにかかる費用の考え方は、個人事業主の独自ドメインメールで2年分の比較を紹介しています。
収入が出たら:会社員は給与以外の所得が20万円を超えると確定申告
会社員が副業でアプリの収入を得た場合、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です(国税庁)。所得は、売上から登録料や開発に使った費用などを引いた金額です。
個人事業として届け出て青色申告にすると、控除を受けられます。手間と控除の違いは、青色申告はめんどくさい?で比べています。
よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
アプリを個人開発して儲かりますか?
儲かるかどうかは、課金の設計と課金する人数で決まります。手数料を15%とすると、月額500円のサブスクで約118人に払ってもらえれば月5万円の手取りです。ヒットを狙うより、困りごとがはっきりした少人数に選ばれる設計を考えましょう。
アプリで1万ダウンロードするといくら儲かりますか?
ダウンロード数だけでは決まりません。仮に2%の200人が月額500円のサブスクに課金すると、手数料15%を引いて月約85,000円です(説明用の仮定)。広告の収入は条件で大きく変わるため、この記事では試算していません。
App Storeの手数料は何%ですか?
日本のApp Storeは2025年12月に変わり、Small Business Programの参加者を含むほとんどの開発者は10%です。Appleのアプリ内課金を使う場合は、決済処理の手数料5%が別にかかります。条件は変わることがあるため、Appleの最新の案内を確かめてください。
AIで開発すれば儲かりやすくなりますか?
AIを使うと作る速さは上がりますが、課金する理由と見つけてもらう手段がなければ収入は増えません。速く作れる分、小さく出して、払ってくれる人がいるかを早く確かめるのに使いましょう。
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出典と、この記事について
公式資料や、記事で参照した発表・報道をまとめています。仕様や料金は、利用する前に最新の案内をご確認ください。
- Apple Newsroom:Apple announces changes to iOS in Japan(2025年12月17日)(新しいタブで開きます)
- Apple Developer:購入とアクティベーション(登録料)(新しいタブで開きます)
- Google Play Console ヘルプ:Google Play のサービス手数料(新しいタブで開きます)
- Google Play Console ヘルプ:Play Console の登録(新しいタブで開きます)
- 国税庁:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(新しいタブで開きます)
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