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モバイルバッテリーの発火とは、中のリチウムイオン電池が傷んだり熱を持ったりして、煙や火が出る事故のことです。リチウムイオン電池には燃えやすい電解液が入っているため、いったん火が出ると大きな火災につながるおそれがあります。
NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2020年から2024年までの5年間に通知されたリチウムイオン電池搭載製品の事故は1860件で、約85%が火災に発展しました。
この記事では、2026年9月23日に確認したNITE・消費者庁・経済産業省の情報をもとに、発火を防ぐ行動を説明します。
この記事の目次
結論:「正しく買う・正しく使う・異常に気づいたらやめる」
NITEは、リチウムイオン電池搭載製品の火災事故を防ぐポイントとして、次の3つを挙げています。
- 正しく購入する:連絡先の確かなメーカーや販売店から買い、リコールの対象でないかを確かめる
- 正しく使用する:高温の場所に放置せず、強い衝撃を与えない
- 正しく対処する:異常を感じたら、すぐに使うのをやめる
事故は春から夏にかけて気温の上昇とともに増え、6月から8月にピークを迎えます。
この節の表「モバイルバッテリーの異常と、すること」で、今の状態に近い行を確かめてください。どれか1つでも当てはまる場合は、そのバッテリーを使い続けないのが基本です。
| 状態 | すること |
|---|---|
| 膨らんでいる・形が変わった | すぐに使用と充電をやめる。押したり穴を開けたりしない |
| 使っていないのに熱い・充電中に異常に熱い | すぐに充電をやめ、燃えにくい場所で様子を見る |
| 焦げたような臭い・煙が出る | その場から離れ、火が出たら大量の水で消し、119番 |
| 充電できない・すぐに残量がなくなる | 寿命の可能性。使うのをやめ、回収に出す |
正しく買う:PSEマーク、販売元、リコールの確認
経済産業省のFAQによると、2018年2月1日以降(2019年1月31日までの1年間は経過措置)、PSEマークの表示がないモバイルバッテリーは販売できません。
買うときは、本体に丸形のPSEマークと、製造・輸入の届出事業者名、定格容量などの表示があるかを確かめます。
NITEは、連絡先が確かなメーカーや販売店から買うこと、リコールの対象ではないことを確かめ、買った後も最新の情報を確認することを勧めています。メーカーの多くは、サイトで回収の対象製品を公開しています。
たとえばAnker Japanは「製品回収情報」のページで、回収の対象となったモバイルバッテリーの製品名と型番を掲載しています。
- 本体に丸形のPSEマークと届出事業者名、定格容量などの表示がある
- 連絡先の確かなメーカー・販売店から買った
- メーカーのサイトで、持っている製品が回収の対象でないことを確かめた
正しく使う:高温・衝撃を避け、充電は起きているときに
NITEは、高温の場所に放置するなどして熱を与えないこと、強い衝撃を与えないことを挙げています。
夏の車内や直射日光の当たる窓際に置きっぱなしにしない、落としたり踏んだりしない、ズボンの後ろのポケットに入れたまま座らない、といった使い方が基本です。
消費者庁は、充電は安全な場所で、なるべく起きているときに行うよう呼びかけています。寝ている間の布団の上や、燃えやすい物の近くでの充電は避けます。充電中や使っているときは、ときどき様子を見て、異常を感じたらすぐにやめます。
異常に気づいたら:使うのをやめる。火が出たら大量の水で
消費者庁は、膨張、発煙、異臭、発熱を異常のサインとして挙げています。膨らんだバッテリーは、内部が傷んでいる状態です。
押したり、へこませたり、穴を開けたりすると、発火のおそれがあります。見つけたら使用と充電をやめ、燃えやすい物のない場所に置きます。
NITEは、万が一発火した場合は、大量の水で消火し、可能な限り水に沈めた状態にして、119番通報するよう案内しています。自分の身の安全を優先し、火の勢いが強いときは無理に近づかず避難します。
安全な捨て方:他のごみに混ぜず、自治体・メーカーの回収へ
経済産業省は、モバイルバッテリーなどを処分するときは、必ず住んでいる自治体のごみの出し方を確かめ、適切に出すよう案内しています。
可燃ごみやプラスチックごみに混ぜて捨てると、収集した後に火災が起きることがあります。消費者庁も、廃棄前になるべく電池を使い切り、他のごみと混ぜないよう呼びかけています。
出し先は、自治体の回収、メーカーの回収、家電量販店などの回収箱があります。ただし、回収の対象や、膨らんだ・壊れたバッテリーを受け付けるかは、自治体や店によって違います。
出す前に、自治体のサイトやメーカーの回収の案内で確かめ、端子にテープを貼ってから持ち込みます。
- 自治体のサイトで、モバイルバッテリーの出し方を確かめた
- メーカーの回収サービスや、販売店の回収の対象を確かめた
- 端子に絶縁テープを貼った
買い替えるなら:回収対象でないことを確かめた製品を選ぶ
古いバッテリーや、膨らみなどの異常が出たバッテリーは、無理に使い続けずに買い替えます。新しく選ぶときは、PSEマークの表示に加えて、メーカーの回収情報に対象として載っていないことを確かめます。
飛行機に持ち込む場合のルールは、モバイルバッテリーは飛行機に何個まで?で説明しています。
よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
モバイルバッテリーが発火する原因は何ですか?
中のリチウムイオン電池が、強い衝撃や圧力で傷んだり、高温の場所で使われたり保管されたりすることが主な原因です。製造時の不具合でリコールの対象になった製品で事故が起きることもあります。
モバイルバッテリーが発火する前触れはありますか?
消費者庁は、膨張、発煙、異臭、発熱を異常のサインとして挙げています。このような変化に気づいたら、すぐに使用と充電をやめてください。
発火させないためには、どうすればいいですか?
NITEは、正しく購入する(連絡先の確かなメーカー・リコールの確認)、正しく使用する(高温に放置しない・強い衝撃を与えない)、正しく対処する(異常を感じたらすぐにやめる)の3つを挙げています。
モバイルバッテリーが発火する確率はどれくらいですか?
確率として公表された数字はありません。NITEによると、2020〜2024年の5年間に通知されたリチウムイオン電池搭載製品の事故は1860件で、そのうち約85%が火災に発展しました。
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出典と、この記事について
公式資料や、記事で参照した発表・報道をまとめています。仕様や料金は、利用する前に最新の案内をご確認ください。
- NITE:『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心~「リチウムイオン電池搭載製品」の火災事故を防ぐ3つのポイント~(2025年6月26日)(新しいタブで開きます)
- 消費者庁:リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう(新しいタブで開きます)
- 経済産業省:モバイルバッテリーに関するFAQ(電気用品安全法)(新しいタブで開きます)
- 経済産業省:小型二次電池のリサイクル(資源有効利用促進法)(新しいタブで開きます)
- Anker Japan:製品回収情報(新しいタブで開きます)
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