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不具合の修正や資料の書き直しなど、対象と完成条件がはっきりした仕事で使い分けを考えられます。公式の「30%以上速い」「作業費用が最大30%減る」という説明と、APIの単価は意味が違うので、分けて確認します。

この記事の目次
01

正式発表で確認できる性能と提供条件

Claudeには、大きさの違うモデルが並んでいます。いちばん賢いFable、主力のOpus、速さと賢さのバランスが良いSonnet、最速のHaikuです。

今回のSonnet 5.5は、9月22日に出たOpus 5.5に続く、Claude 5.5世代の2つ目のモデルです。

Anthropicは、Sonnet 5.5の役割をこう説明しています。

日本語にすると、「Sonnet 5.5は、Opus 5.5を補う、より速く低コストなモデル。Opus 5.5が慎重な判断のいる複雑な仕事向けなのに対し、Sonnet 5.5は、範囲がはっきりした日常の仕事、バグの修正、完成度の高い文書・スライド・表計算の作成が得意」という意味です。

ポイントは5つです。

性能:Sonnet 5から大きく向上。いくつかの評価では、最高の設定でOpus 5.5に並ぶ

書き方:Opus 5.5と同じく、文章がより分かりやすくなった

料金:Sonnet 5と同じ価格のまま。少ないトークンで仕事を終えるので、作業あたりのコストは最大30%安い

速さ:出力が30%以上速い。歴代のSonnetで最速

安全:Sonnetとして初めて、Opusクラスと同じようなサイバーセキュリティの安全対策つき

公式発表ではほかにも、画面のスクリーンショットだけを見て『ポケットモンスター 赤』をクリアした、初めてのSonnetだという話も紹介されています。長い作業を最後までやり抜く力と、画像を読み取る力が上がった、というわけです。

Claude Sonnet 5.5の5つのポイント:性能、書き方、料金、速さ、安全(Duke作成)
Claude Sonnet 5.5の5つのポイント:性能、書き方、料金、速さ、安全。行ごとの対象と条件を比べます。順次提供や対応予定については、本文の確認時点の情報も参照してください。 図:Duke note。
02

性能:公式のベンチマークを読む

では、Anthropicが公開した評価結果を見てみます。

表の左から、Sonnet 5.5、前のSonnet 5、上位のOpus 5.5、OpenAIのGPT-6 Solです。主な項目を、かんたんに説明します。

Terminal-Bench 4.0(コマンド操作で、複数の手順がある仕事をやり切れるか):Sonnet 5.5は70.6%。Sonnet 5の10.3%から大幅に伸び、Opus 5.5の66.4%も上回りました。

ただし、Sonnet 5.5は最高の設定(Max)、Opus 5.5は一つ下の設定(Xhigh)での結果です

FrontierCode(実際のプログラムに、そのまま取り込める品質の変更を作れるか):Sonnet 5.5は最大52.1%。Opus 5.5(54.4%)には届きませんが、GPT-6 Sol(49.3%)は上回っています

CursorBench 4.0(実際の開発ツール「Cursor」での作業):55.5%。Opus 5.5の57.8%まで、あと約2ポイント

GDPval-AA(44の職業の、実際の仕事の出来ばえ):1844点。Opus 5.5の1846点とほぼ同じで、Sonnet 5(1449点)から約400点アップ。GPT-6 Sol(1487点)も大きく上回っています

OSWorld 2.1(パソコンの画面を見て操作する力):80.1%。Sonnet 5の57.0%から大きく伸び、Opus 5.5(81.8%)に迫ります

Chartography(グラフを読み取る力):61.6%。Sonnet 5の15.6%から4倍近くに

こうして見ると、多くの項目で、Sonnet 5.5はOpus 5.5のすぐ後ろにつけています。

ただし、Anthropic自身も「ベンチマークの点数は、モデルの力の一面にすぎない。自分たちや外部のテストでは、答えのはっきりしない複雑な仕事では、Opus 5.5のほうが明らかに強い」と書いています。

点数が近いからといって、何でもSonnet 5.5で済むわけではない。ここは大事なポイントです。

Claude Sonnet 5.5の公式ベンチマーク表。Sonnet 5、Opus 5.5、GPT-6 Solとの比較(出典:Anthropic)
Claude Sonnet 5.5の公式ベンチマーク表。Sonnet 5、Opus 5.5、GPT-6 Solとの比較。比較対象と評価条件を確認して読みます。提供元の評価で、すべての仕事に共通する順位ではありません。 出典:Anthropic。
03

ゲーム開発の現場からの声

公式発表には、早期に試した企業の声も載っています。例として紹介されているのは、『フォートナイト』で知られるEpic Gamesのコメントです。

「Epicの初期テストでは、Sonnet 5.5は上位モデルに期待するのと同じ品質の基準をクリアし、システム設計の監査やデータの流れの確認にも耐えた」という意味です。コメントでは続けて、ゲームの仕組みの設計に関わる数万行のコードを扱い、何時間もかかる作業をこなしたとも書かれています。

04

コスト:同じ料金で、仕事はもっと安く

Sonnet 5.5のもう一つの見どころが、コストです。

公式の料金ページによると、APIの料金は入力2ドル、出力10ドル(100万トークンあたり)。Sonnet 5とまったく同じです。上位のOpus 5.5(入力4ドル、出力20ドル)の、ちょうど半分にあたります。

では、なぜ「最大30%安い」のか。答えは、同じ仕事を、より少ないトークンで終わらせるからです。単価は同じでも、使う量が減れば、支払いは減ります。

これをよく表しているのが、次のグラフです。

横軸が1回あたりのコスト(右ほど高い)、縦軸が点数(上ほど良い)です。左上にあるほど、安くて賢いことを意味します。点は、「どれだけ深く考えさせるか(エフォート)」の設定ごとに並んでいます。

このグラフから、3つのことが読み取れます。

青(Sonnet 5.5)は、いちばん下の緑(Sonnet 5)とは別物。Claudeのアプリの標準設定である「Med(中)」でも、Sonnet 5の最高点を大きく上回り、コストは10分の1以下

中くらいのコストでは、オレンジ(Opus 5.5)のほうが上。同じお金をかけるなら、難しい仕事はOpus 5.5のほうが点数が高い

いちばん右上の「Max」では、Sonnet 5.5がOpus 5.5を上回る。ただし、かかるコストも高い

Anthropicも、「Sonnet 5.5は、低めの設定で使うときに、Opus 5.5をもっともよく補う」と説明しています。つまり、軽い仕事をたくさん回すならSonnet 5.5、じっくり考える仕事はOpus 5.5、という使い分けがいちばん得をする、ということです。

Terminal-Bench 4.0の点数とコストの関係。Sonnet 5.5、Opus 5.5、Sonnet 5、GPT-5.6 Sol(出典:Anthropic)
Terminal-Bench 4.0の点数とコストの関係。Sonnet 5.5、Opus 5.5、Sonnet 5、GPT-5.6 Sol。公式資料で紹介された画面や外観を確認するための画像です。 出典:Anthropic。
05

速さ:歴代でいちばん速いSonnet

Sonnet 5.5は、出力の速さがSonnet 5より30%以上速くなりました。Anthropicは「歴代で最速のSonnet」と紹介しています。

速さは、何度もやり取りしながら作る作業で効いてきます。公式ページでは、「400羽のムクドリの群れを1つのHTMLファイルで」という同じ指示を、Sonnet 5とSonnet 5.5に出して比べる動画も公開されています。気になる方は、公式ページでぜひ見比べてみてください。

Claude Sonnet 5.5の公式ページのビジュアル(出典:Anthropic)
Claude Sonnet 5.5の公式ページのビジュアル。公式資料で紹介された画面や外観を確認するための画像です。 出典:Anthropic。
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開発者向けのポイント

APIやClaude Codeで使う方向けに、押さえておきたい点をまとめます。

モデル名:claude-sonnet-5-5。Claudeのプラットフォームのほか、Amazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azureでも使えます

一度に読める量:100万トークン。最大出力は12万8,000トークン

知識の新しさ:2026年6月まで(Sonnet 5は2026年1月まで)

考える深さの標準設定:ClaudeのアプリとClaude Codeでは「Medium」、APIでは「High」

思考をオフにして使っている場合は注意:Sonnet 5.5へ移る前に、新しい「between_tools」という設定に切り替える必要があります。詳しくは移行ガイドをどうぞ

考えた過程の保護が強化:Claudeの思考の過程が、作ったアカウントと切り離せなくなりました。Claude Codeで作業の途中にアカウントを切り替える人は、公式の説明を一度確認しておくと安心です

07

安全面:Sonnetで初めての「サイバー対策」

Sonnet 5.5は、サイバーセキュリティの力がOpus 5と同じくらいまで上がりました。そのため、Sonnetとしては初めて、Opusクラスと同じような安全対策つきで公開されています。

とはいえ、普段の開発で、自分のコードのバグを見つけて直すような使い方には影響しません。危険度の高いサイバーセキュリティの作業だけが、目に見える形でSonnet 5に切り替わる仕組みです。

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始め方

Sonnet 5.5は2026年9月28日に提供が発表されました。利用先のプランとモデル選択欄、APIの仕様を確認して使います。

Claudeのアプリ:claude.ai を開き、モデルの選択欄で「Sonnet 5.5」を選ぶ

Claude Code:/model コマンドで、モデルをSonnet 5.5に切り替える

API:モデル名に claude-sonnet-5-5 を指定する。料金や仕様は公式ドキュメントで確認できます

普段頼むコード修正や資料の作成を1つ選び、Sonnet 5.5と現在のモデルへ同じ依頼を出します。正しさ、手直し、完了までの時間を比べれば、低い単価で十分に完成する仕事を見つけやすくなります。

09

SonnetとOpusを比較するための依頼例

同じコード修正や資料の下書きを両方のモデルへ依頼し、正確さ、待ち時間、やり直し、APIの合計費用を比べます。Sonnetの入力・出力の単価が同じでも、1つの仕事で使うトークンの数は変わるため、処理の合計費用は一定とは限りません。

公式の「30%速い」「仕事のコストを最大30%削減」は、Anthropicが示した評価条件における比較です。すべての文章、コード、利用環境で同じ結果になる保証ではありません。難しい判断を含む仕事では、Opusの結果との違いも確認してください。

初めて使う場合は、機密情報を含まない短い資料で、目的、出力形式、根拠が必要な箇所を伝えます。Claude Codeで使う場合も、変更したファイルとテストの結果を読み、AIの報告だけで完了と判断しないようにします。

Sonnet 5.5とOpus 5.5の標準API料金
モデル入力/100万トークン出力/100万トークン
Sonnet 5.52米ドル10米ドル
Opus 5.54米ドル20米ドル
QUICK ANSWERS

よくある疑問を、ここで。

使い始める前に、気になるところから。

約30%の高速化なら、どの依頼も30%早く終わりますか?

公式が示した条件の比較です。入力の長さ、ツールの待ち時間、実行する処理で全体の時間は変わるため、自分の依頼で完了時間を比べてください。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
SonnetとOpusのAPI料金は?

本稿で確認した標準API単価は100万トークンあたり、Sonnet 5.5が入力2米ドル・出力10米ドル、Opus 5.5が入力4米ドル・出力20米ドルです。キャッシュ等の条件は別に確認します。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。

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出典と、この記事について

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