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UPS(無停電電源装置)とは、停電や瞬間的な電圧の低下が起きたときに、内蔵のバッテリーからパソコンなどへ電気を送り続ける装置です。
停電してもしばらく動かせるので、その間に作業を保存し、パソコンを安全に終了できます。長時間の停電中に使い続けるための装置ではありません。
この記事では、2026年9月23日に確認したメーカー(オムロン)の公式ページをもとに、家庭でUPSが必要な機器と、選ぶときの条件を説明します。
この記事の目次
結論:ノートPCは不要なことが多い。デスクトップとNASには要る
UPSが必要かどうかは、停電した瞬間に機器がどうなるかで決まります。ノートPCはバッテリーで動き続けるので、停電しても作業は消えません。デスクトップPCは、一瞬の停電でも電源が切れ、保存していない作業が失われます。
NASや据え置き型の外付けHDDは、書き込みの途中で電源が切れると、ファイルやドライブの管理情報が壊れるおそれがあります。自宅でNASに写真を保存している人ほど、UPSの価値は高くなります。
| 機器 | 必要度 | 理由 |
|---|---|---|
| ノートPC | 低い | 停電してもバッテリーで動き続ける |
| デスクトップPC | 高い | 一瞬の停電でも電源が切れ、保存前の作業が消える |
| NAS・据え置き型の外付けHDD | 高い | 書き込み中に止まるとデータが壊れるおそれ |
| Wi-Fiルーター | 用途しだい | 停電中もスマホ以外で通信したい場合 |
UPSでできること:停電の数分間で保存して、安全に終了する
停電が起きると、UPSは内蔵のバッテリーからの給電に切り替え、つないだ機器を動かし続けます。動かせる時間は、UPSの容量とつないだ機器の消費電力で大きく変わり、メーカーが負荷ごとの目安を公開しています。
家庭用の小型のUPSは、停電中に使い続けるためではなく、開いているファイルを保存してパソコンの電源を切るまでの時間を作るものです。
留守中や寝ている間の停電に備えるなら、自動シャットダウンのソフトが使える機種を選びます。UPSとパソコンをUSBケーブルでつなぎ、バッテリーの残りが少なくなったら、パソコンを自動で終了させる機能です。
オムロンのBWシリーズでは、自動シャットダウンのソフトを無償でダウンロードできます。
選び方1:家庭のPCなら「常時商用給電方式・正弦波出力」が基本
UPSの給電の方式は、オムロンの説明では次の3つです。
- 常時商用給電方式:ふだんはコンセントの電気をそのまま出力し、停電したらバッテリーに切り替えます。切り替えの瞬間にわずかな途切れ(瞬断)がありますが、小型で消費電力が少なく、家庭やオフィスのパソコン、ネットワーク機器に向いています。
- ラインインタラクティブ方式:ふだんから電圧を調整する機能を加えた方式です。電源の変化が小さい環境のサーバーやOA機器に使われます。
- 常時インバータ給電方式:常に電気を整えて出力し、切り替えの途切れもない方式です。電源が不安定な場所のサーバーなど向けで、価格も上がります。
家庭のPCなら、1の常時商用給電方式が基本です。
もう1つ確認したいのが出力の波形です。オムロンは、PFC電源(力率改善回路を持つ電源)の機器は矩形波出力のUPSにつながず、正弦波出力を推奨しています。
デスクトップPCの電源にはPFCを持つものが多いため、出力が正弦波のUPSを選ぶと安心です。
| 給電方式 | 停電時の切り替え | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 常時商用給電方式 | 瞬断あり | 家庭・オフィスのPC、小型サーバー、ネットワーク機器 |
| ラインインタラクティブ方式 | (電圧を調整する機能つき) | 電源の変化が小さい環境のサーバー・OA機器 |
| 常時インバータ給電方式 | 瞬断なし | 電源が不安定な場所のサーバー、ストレージ、産業機器 |
選び方2:容量は、つなぐ機器の消費電力の合計(W)に余裕を持たせる
UPSの容量は「550VA/340W」のように2つの数字で書かれています。
家庭で選ぶときは、W(ワット)のほうを見て、つなぐ機器の消費電力の合計より余裕のあるものを選びます。容量ぎりぎりまで機器をつなぐと、停電中に動かせる時間が短くなります。
パソコンの消費電力は、電源ユニットの「最大」の数字ではなく、実際に使っているときの値で考えます。ワットチェッカー(電力計)で測ると、UPSの容量選びにも電気代の計算にも使えます。測り方はパソコンの電気代の計算方法で説明しています。
ゲーミングPCのように消費電力の大きいパソコンは、家庭用の小型のUPSでは容量が足りないことがあります。メーカーが公開しているバックアップ時間の目安で、自分の機器の消費電力に近い行を確認してから選びます。
- つなぐ機器(PC本体・モニター・NASなど)の消費電力の合計を確かめた
- UPSのW(ワット)の容量に余裕がある
- 出力が正弦波で、自動シャットダウンのソフトが使える
UPSにつないではいけない機器
オムロンは、UPSにつないではいけない機器として、人命に関わる機器、レーザープリンターや複合機、トランス、冷蔵庫・冷凍庫、内部にコイルやモーターを使っている機器を挙げています。
レーザープリンターは印刷の瞬間に大きな電力を使うため、パソコンと同じUPSにつながないようにします。
UPSの背面には、停電時にもバッテリーから電気が出るコンセントと、雷などのサージから守るだけのコンセントが分かれている機種があります。
モニターやスピーカーなど停電中に不要な機器は、バッテリーが出ないほうのコンセントや、壁のコンセントにつなぐと、PC本体を長く動かせます。
バッテリーは消耗品:交換の時期と費用も考える
UPSのバッテリーは、使っていなくても少しずつ劣化する消耗品です。オムロンはBW55Tのバッテリーの期待寿命を5年としています。買うときは本体の価格だけでなく、数年後の交換用バッテリーの費用も含めて考えます。
オムロンのBWシリーズには、本体3年保証とバッテリーを3年間無償で提供するサービスがあり、購入後1か月以内の登録が必要です。条件は変わることがあるため、購入時にメーカーのページで確かめます。
よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
UPSがないと、停電のときどうなりますか?
デスクトップPCは一瞬の停電でも電源が切れ、保存していない作業が失われます。NASや外付けHDDは、書き込み中に止まるとデータが壊れるおそれがあります。ノートPCはバッテリーで動き続けるので、影響はほとんどありません。
UPSにつないではいけない機器はありますか?
オムロンは、人命に関わる機器、レーザープリンターや複合機、トランス、冷蔵庫・冷凍庫、内部にコイルやモーターを使う機器を挙げています。PFC電源の機器は、矩形波出力のUPSにはつながないよう案内しています。
ノートPCにもUPSは必要ですか?
バッテリーを内蔵したノートPCには、ほとんど必要ありません。ただし、ノートPCにつないだNASや据え置き型の外付けHDDを守りたい場合は、そちらのためにUPSを使う意味があります。
ポータブル電源はUPSの代わりになりますか?
製品によっては、停電時に給電を切り替える機能を持つものがあります。ただし、切り替えにかかる時間や、つないでよい機器は製品ごとに違います。パソコンに使うなら、切り替え時間と出力の波形を仕様で確かめてください。
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出典と、この記事について
公式資料や、記事で参照した発表・報道をまとめています。仕様や料金は、利用する前に最新の案内をご確認ください。
- オムロン:UPSの給電方式(新しいタブで開きます)
- オムロン FAQ:UPSに繋いではいけない機器はありますか(新しいタブで開きます)
- オムロン:BW40T/BW55T/BW100T/BW120T 製品ページ(新しいタブで開きます)
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