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KPTは、続けたいことをKeep、困ったことをProblem、次に試すことをTryとして整理する振り返りの方法です。何も思いつかないときは、よい反省を作ろうとする前に、対象期間に実際にあった出来事を探します。

特別な成功や大きな失敗は必要ありません。「確認先が分からず待った」「先に見本を見せたらやり直しが少なかった」といった小さな場面も材料になります。事実から一つのTryを作り、次回に試せたかを確認するところまで説明します。

この記事の目次
01

思いつかない理由は、材料・問い・話しやすさで分ける

記憶が曖昧なら予定や作業メモを見ます。「よかったことは?」が広すぎるなら、助かった連絡や手戻りがあった場面まで問いを小さくします。何を話しても責められそうなら、無理に内容をひねり出させる問題ではありません。共有方法や進行を見直す必要があります。

会議の前に一人で書く時間を取り、書ける範囲で出来事を出す方法もあります。個人名を挙げて原因を決めつけるより、手順や条件を確認できる書き方にします。項目数を埋めること自体を目的にしないでください。

02

まず予定・連絡・作業メモから、出来事を拾う

対象期間を決め、会議、納品、問い合わせ、修正、判断待ちなどの記録を見ます。架空の3人チームは10月1日から7日の資料作成を振り返り、「初日に見本を共有した」「承認者が決まらず2日待った」を見つけました。

この段階では、よい・悪いを急いで決めません。誰が見ても同じ意味になりやすい出来事を短く書きます。記録がなく、日数が曖昧なら「約2日」「要確認」とし、確かな数字に変えないでください。

3人のチームが予定表と作業メモを机に出し、一人が確認待ちの日を指す。他の人は白いカードに出来事を書き留める。吹き出し「待った場面から 思い出そう」。架空例のAI生成漫画。
抽象的な反省ではなく、いつ何があったかを材料にする。 AI生成の架空例。画像を大きく見る ↗(新しいタブで開きます)
03

材料を探す10問:大きな成果より具体的な場面へ

一度に全部へ答える必要はありません。自分の記録に合う問いを二つほど選び、一つの出来事を書ければ十分です。分からない項目は空欄にし、会議で他の人の記憶と照合できます。

KPTの前に答える10問
探す方向問い
Keepの材料①予定より進みやすかった作業は何か。何が助けになったか。
Keepの材料②誰かの連絡や確認で迷いが減った場面はどこか。
Keepの材料③次も同じように使いたい資料や手順は何か。
Problemの材料①待った、探した、やり直した場面はどこか。
Problemの材料②始める時点で分からなかった条件は何か。
Problemの材料③予定と実際が違った作業は何か。
Problemの材料④一人に集中して、代わりができなかった仕事は何か。
Tryの材料①次回、一つだけ先に確認できることは何か。
Tryの材料②続けなくてもよい作業や重複した報告は何か。
Tryの材料③次回に試したと分かる記録を、何で残すか。
04

「連携不足」「頑張る」を、事実と行動へ直す

抽象語が出ること自体は問題ありません。その後に「どの場面で、何が分からなかったか」「次は誰が何をするか」を足します。本人の性格や意欲の問題へ飛ばず、確認可能な作業へ戻します。

架空チームの「連携不足」は、承認者が決まっていないまま資料を提出し、確認待ちになった場面です。次は承認者と確認日を着手時に決める、とすると試しやすくなります。

振り返り会。進行役が抽象的な付箋を裏返し、確認待ちだった実際の資料と連絡時刻の記録を机へ置く。 吹き出し「どの場面で止まった?」。AI生成の架空例。
「連携不足」を、いつ・どの確認が止まったかという出来事へ直すと、試す行動を考えられます。 AI生成の架空例。画像を大きく見る ↗(新しいタブで開きます)
抽象語から次の行動へ
最初の言葉観察したこと次に試すこと
連携不足承認者が未定で、提出後に確認先を探した。着手時に承認者と確認日を担当者が確認する。
もっと丁寧に依頼文に納品形式がなく、作り直した。依頼時の確認項目に形式を加える。
頑張った初日に見本を共有し、方向の修正を早くできた。次案件も初稿の前に見本を共有する。
会議が長い同じ進捗を口頭で繰り返し、決定事項の時間が不足。進捗は事前メモにし、会議では判断事項から扱う。
05

完成例:KeepとProblemを、Tryへつなげる

同じ出来事を複数の欄へ書いても構いません。見本共有を続ける一方、承認者の確認を加える、といった関係が見えると、次の作業を変えやすくなります。すべてのProblemから別々のTryを作る必要はありません。

架空の資料作成チームのKPT
欄書いた内容次回とのつながり
Keep初日に資料の見本を共有し、方向を早く合わせられた。次の案件も見本共有を続ける。
Problem承認者が未定で、提出後に確認先を探し約2日待った。着手時の確認が足りなかった。
Try次案件の着手時に、担当の佐藤さんが承認者と確認日を決め、案件メモへ残す。次週、記録の有無と確認待ちを見直す。
06

Tryは、担当・場面・確認方法まで決める

「確認を徹底する」では、どの行動をしたら実施になるか分かりません。誰が、どのタイミングで、何を行い、どこに残すかを書きます。担当に権限がない決定は、承認する人も確認してください。

Atlassianの4LsはKPTとは別の方法ですが、出来事を振り返り、担当・内容・期限を行動計画に残す進め方を説明しています。本記事の例も、欄を埋めて終わらず次の行動へつなげるために使います。

チームが次に試す付箋へ担当者の顔アイコンを付け、チェックする日をカレンダーに置く。一人が資料の置き場所を指す。 吹き出し「誰が、いつ確かめる?」。AI生成の架空例。
Tryには担当・実施する場面・確認方法をそろえ、次回に確かめられる形で残します。 AI生成の架空例。画像を大きく見る ↗(新しいタブで開きます)
07

記録がないときは、覚えている一場面から始める

期間を短くし、「最後に終えた作業」「最後に待った連絡」などから探します。思い出せない部分をもっともらしく埋めず、事実の確認を次の作業にできます。「次週は待った場面を一行メモする」もTryです。

特に困ったことがなければ、無理にProblemを作る必要はありません。続けたい手順と、その効果をどう確認するかを話せます。発言の数を評価する進め方だと、事実と違う反省が増える可能性があるため、目的を共有してください。

08

次回は、Tryを実施できたかから確認する

まず実施の有無を確認し、できなかった場合は、時間、権限、対象の機会があったかを見ます。すぐに本人の意欲の問題へしないでください。実施しても待ち時間が変わらなければ、承認者の負担や確認方法など別の条件を調べます。

会議で相手へ改善を伝える場面はフィードバックの例文も参考になります。KPTは反省の上手さを競う場ではなく、次の作業を少し変え、その結果を確かめるために使ってください。

次回の振り返り。前回のTry付箋と実際のチェック記録を見比べ、実施できなかった一件に原因のメモを追加する。 吹き出し「前回のTry、試せた?」。AI生成の架空例。
新しい案を増やす前に、前回のTryを実施できたか、何が変わったかを確認します。 AI生成の架空例。画像を大きく見る ↗(新しいタブで開きます)
QUICK ANSWERS

よくある疑問を、ここで。

使い始める前に、気になるところから。

KPTは各欄に何個書くべき?

一律の数は必要ありません。事実を確認でき、次の行動につながる項目を選びます。数を埋めるための架空の問題や重複を増やさないでください。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
Keepがないときは?

自分の大きな成果だけでなく、助かった連絡、迷いが減った資料、次も使いたい手順を探します。分からなければ他の人の観察と照合できます。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
Tryを実施できなかったら失敗?

実施できなかった条件を確認する材料になります。対象の機会、時間、権限、協力があったかを見て、範囲や担当、方法を調整します。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。

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