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KGIは最終的に達成したい成果の指標、KPIはそこへ進む過程の状態や成果を確かめる指標です。営業では、売上をKGI、必要な受注や有効商談、受注率などをKPIとして結び付けられます。
年間売上1,200万円という架空例を使い、既存売上を引き、新規の受注件数と商談数を出し、月の対応時間に収まるかまで検算します。計算上つながることと、市場で実現できることは別です。受注率を都合よく上げて目標を正当化しないようにします。
この記事の目次
KGIとKPIを、同じ期間と対象でつなぐ
Salesforceも、営業の最終成果とプロセスの指標を分けて目標を考えています。KPIは架電数のような行動だけとは限らず、受注率や単価など過程の結果も含みます。会社で使う言葉の定義と集計方法を確認してください。
この記事は、単発の法人向け制作サービスを販売し、対象年のうちに納品して売上となる簡略例です。年額契約の総額、月額継続売上、受注額、入金額を混ぜません。会計上の売上計上時期は自社の担当者と確認します。
| 項目 | 架空の入力 | 意味 |
|---|---|---|
| 期間 | 2027年1〜12月 | 例示の計画期間 |
| KGI | 年間売上1,200万円 | 対象サービスの年間売上 |
| 既存売上見込み | 480万円 | 確定売上ではなく見込み |
| 新規平均単価 | 30万円 | 対象年に売上となる1受注の平均 |
| 受注率 | 25% | 同じ対象・観察条件の有効商談からの仮定 |
既存売上を引いて、新規の必要売上を出す
年間1,200万円から既存顧客の見込み480万円を引くと、新規で必要な売上は720万円です。既存売上も解約や延期で変わるため、確定と見込みを分けて更新してください。
新規だけに全体目標を割り当てると過大な必要件数になり、既存を確実なものとして扱うと不足を見落とします。実績が入った後は、残りの売上と案件の状況を照合します。将来の受注見込みを実績へ足しません。

平均単価から必要な受注を求める
新規720万円÷平均単価30万円=24件の受注が必要です。結果が整数でなければ、受注件数として切り上げます。ただし単価は平均の仮定なので、案件の構成が変われば必要件数も変わります。
「単価を高くすれば件数が減る」は算数として正しくても、顧客がその価格を受け入れる保証ではありません。値下げ、追加範囲、延期がある場合は実際に売上となる額へそろえ、同じ案件の重複を除いて数えてください。
受注率から、有効商談の必要数を出す
24件÷25%=年間96件の有効商談です。月へ均等に配る仮定なら8件、月の期待受注は2件、新規売上60万円。既存売上40万円と合わせて月100万円、12か月で1,200万円になります。
25%は「有効商談のうち受注した割合」の仮定です。リードや架電の件数を分母にした率を代用しません。新しい商談がまだ判断に至らない期間を、失注として混ぜるのも避けます。必要商談数は確率からの期待値で、96件あれば必ず24件受注するという意味ではありません。
必要商談が、使える時間に収まるか確認する
1商談の準備・実施・後処理を合計2時間、月の対応可能時間20時間と仮定します。8件なら16時間で、4時間が残ります。ただし商談を獲得する作業、既存顧客対応、納品制作などが別に必要なら、20時間を出す前にその時間を引きます。
受注率が15%なら、24÷0.15=年間160商談。月へ均等に配り、毎月の枠として切り上げると14件、28時間で8時間足りません。14件×12=168件となるため、年間160件と同じではありません。月別の配分を決めて年間合計を再確認します。

| 条件 | 年間の必要商談 | 月の枠へ切上げ | 必要時間と不足 |
|---|---|---|---|
| 25% | 96件 | 8件 | 16時間、余り4時間 |
| 15% | 160件 | 14件 | 28時間、不足8時間 |
| 0% | 算出不可 | 算出不可 | 商談数を増やす前に前提を見直す |
商談の月と、売上になる月を分ける
平均2か月で受注し、納品後に売上となる仕事なら、12月の商談をすべて同年売上へ入れられません。年初の既存パイプラインと、年末までに納品できる案件を確認します。均等配分は説明用で、季節性や休業も反映していません。
実務では案件ごとに見込み時期、金額、次の確認、未確定条件を持ちます。見込みの確率を付けても実績ではないため、計画と実績を別に表示します。顧客や案件を記録する方法はExcel顧客管理テンプレートで扱います。

未達なら、どの前提が違ったかを見る
商談が足りないのか、対象外の商談が多いのか、受注率や単価が違ったのか、売上時期が遅れたのかを確認します。商談数が多いだけで良いと評価すると、適合しない相手への提案を増やすかもしれません。
例:「今月は8商談あったが、対象条件を満たしたのは5件。来月は件数を増やす前に、引継ぎ条件を確認する」。必要な指標を目的とつなぎ、顧客の拒否や配信停止を無視して連絡量を増やさないでください。
無料Excelは、前提を替えてつながりを確かめる
年間目標、既存見込み、単価、受注率、対応時間を入力すると、新規必要売上、受注数、商談数、月の時間を計算します。未入力と0を区別し、単価や受注率が0なら件数を算出しません。
既存見込みが目標を超える場合は、新規必要売上を0として表示し、その根拠を確認します。新規が不要という経営判断の保証ではありません。計算が時間に収まらないなら、目標、提供範囲、対象、体制を責任者と相談し、率だけを都合よく変えないでください。
配布ファイルは本文の例を再計算するための出発点です。黄色の入力欄を架空データで試してから使い、行を増やす際は集計・検索の参照範囲も合わせて延ばしてください。会社が認めた保存先で扱い、実データへ置き換える前に原本を別名で残します。

よくある疑問を、ここで。
使い始める前に、気になるところから。
KPIは行動回数だけ?
行動だけでなく受注率、単価など過程の結果も含みます。最終成果とどうつながるか、対象・期間・分母をそろえて確認します。
必要商談数を達成すれば売上も達成する?
仮定した単価と受注率による期待値です。市場、案件構成、受注時期、納品などの条件で変わり、達成保証にはなりません。
月の必要件数を12倍してよい?
均等配分の仮定なら検算に使えますが、切り上げや季節性、リードタイムで年間とずれます。月別の計画を合計して確認してください。
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