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事務職が、AIですぐになくなるわけではありません。データの入力や決まった形の書類づくりは減っていきますが、確認・調整・判断を伴う事務は残ります。

厚生労働省の統計では、2026年7月の一般事務の有効求人倍率は0.29倍で、事務職は仕事を探す人に比べて求人が少ない職種です。AIの影響とは別に、今でも競争のある職種だと知っておくことが大切です。

この記事では、2026年9月24日に確認した厚生労働省の統計と職業情報、野村総合研究所の発表資料などをもとに、減る作業と残る作業、今から身につける順番を説明します。

この記事の目次
01

結論:なくなるのは定型の作業。確認・調整・判断の事務は残る

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)は、一般事務を、規則や手順書などで定められた定型的な事務作業を行う仕事と説明しています。文書の作成や整理、伝票、台帳の管理、データの入力などです。

こうした定型の作業は、AIや業務システムで減っていきます。一方で、例外への対応、社内外との調整、内容の確認と判断は人に残ります。

  1. 減る作業:データの入力、決まった形の書類の作成、転記。
  2. 変わる作業:資料や文書の下書き、議事録、集計。AIの下書きを確かめて直す仕事になる。
  3. 残る作業:例外への対応、社内外との調整、来客や電話の応対、最終の確認。
02

数字で見る事務職の今:一般事務の有効求人倍率は0.29倍

厚生労働省の一般職業紹介状況では、2026年7月の一般事務の有効求人倍率は0.29倍でした(常用・パートを含む)。仕事を探す人1人に対して、求人が0.29件という意味です。

事務の職業全体の有効求人数は、前年の同じ月より6.6%減っています。ただし、減った理由がAIかどうかは、統計からは分かりません

事務の職業の有効求人倍率と、有効求人の前年同月比(2026年7月、常用・パートを含む)
職業有効求人倍率有効求人の前年同月比
職業計1.05倍-3.0%
事務の職業全体0.36倍-6.6%
一般事務0.29倍-7.1%
会計事務0.56倍-9.1%
03

「一般事務員は代替可能性が高い」は、技術的な可能性の話

2015年の野村総合研究所の発表では、技術的に代替できる可能性が高い100の職業に、一般事務員や医療事務員が入っています。ただし発表資料には、技術的な可能性の推計で、実際に代替されるかは社会環境の影響も大きく、試算では考慮していないと書かれています。

世界経済フォーラムの2025年の予測でも、減るのが速い仕事に事務アシスタントが挙がっています。同じ予測では、仕事の総数は2030年までに差し引き7,800万増えるとされており、別の仕事に移る準備が大切になります。

04

AIを使う側に回るために身につける順番

事務の経験は、正確さと段取りの力として強みになります。そのうえで、次の順に身につけると、AIを使う側に回りやすくなります。

  1. 表計算を使いこなす:関数、ピボットテーブル、入力規則で、集計と確認を速くする。
  2. AIに頼む力:下書き・要約・表の整理をAIに頼み、結果を確かめて直す。
  3. 業務の流れを整える力:手順書を作り、転記や確認を減らす流れを提案する。
  4. 調整と説明の力:社内外の人の間に立ち、決まったことを分かりやすく伝える。

始め方は仕事でAIを使い始めるならで、流れの整え方は業務自動化の始め方業務マニュアルの作り方で紹介しています。

05

最初の一歩:議事録と資料の下書きをAIで試す

事務の仕事でAIを試しやすいのは、議事録と資料の下書きです。会議の録音を文字起こしして要約の下書きを作る、資料の構成案をAIに出してもらう、といった使い方から始めます。

社内の情報を外部のサービスに入れてよいかは、会社の決まりを確かめてから試します。議事録のコツは議事録が苦手なら全部は書かないで、資料は資料作成が苦手な人は、いきなりパワポを開かないで紹介しています。

  • 社内の情報を外部のAIに入れてよいか、会社の決まりを確かめた
  • 議事録か資料の下書きを、1回AIで試した
  • AIの下書きの誤りを、自分で確かめて直した
06

事務職を続けるか迷ったら:専門の事務に移る道もある

事務の中でも、経理・人事・総務のように専門の知識が要る仕事に移る道があります。経理の見通しは経理はAIでなくなる?で説明しています。

今の職場で事務の進め方を変える提案をすることも、評価につながります。提案の書き方は業務改善の提案書の書き方を参考にしてください。

QUICK ANSWERS

よくある疑問を、ここで。

使い始める前に、気になるところから。

事務職はAIに取られるのですか?

事務職まるごとがすぐに取られるわけではありません。データの入力や転記のような定型の作業は減りますが、例外への対応や調整、最終の確認は人に残ります。資料や議事録は、AIの下書きを確かめて直す仕事に変わっていきます。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。
事務職はいつなくなるのですか?

時期を示す確かな予測はありません。よく引用される野村総合研究所の「10〜20年後」の試算は、技術的な可能性の推計で、実際に代替されるかは社会環境の影響も大きく、試算では考慮していないと書かれています。

事務職に将来性はありますか?

定型の作業だけを続ける働き方は、先細りするおそれがあります。表計算やAIを使いこなし、業務の流れを整えたり調整したりできる事務職は、これからも必要とされると考えられます。

この記事の内容をもとにした、編集部からの提案です。

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